地元清瀬市を中心に、市民のための住まいづくり公開講座を開催しています。講座の案内を見て参加されたKさん夫婦(御主人70才・奥さん62才)の参加動機は、東日本大震災で築26年の自宅が大きく揺れてとても不安になったことでした。後日、耐震診断調査の依頼があり、その後設計監理業務を依頼されました。建物は建売住宅で耐震診断の上部構造評点が各階とも1.0に対して、1階X方向(0.58)Y方向(0.66)・2階X方向(0.72)・Y方向(0.91)です。震度6強の地震時に倒壊する可能性が高い結果でした。主な要因は、1階車庫の上に浴室と洗面所を無理な方法で設けたことで、耐震性の低い建物になっていました。補強設計は保有耐力評点を1階X方向(1.36)・Y方向(1.40)・2階X方向(1.36)・Y方向(1.25)と保有耐力評点を(1.0)以上確保して震度6強の地震時に一応倒壊しない内容にしています。耐震改修の課題は耐震補強だけでなく、今後の暮らしの変化を考えて「1階車庫を無くし、その部分に玄関を設置・1階車庫の上にある2階浴室と洗面所を既存玄関部分に移動・台所が使いづらい・DKがリラックスできない」こうした課題をどう改善できるのかが耐震改修のポイントです。
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