築20年経過した建売住宅「耐震診断調査」

点検商法

築20年経過した「建売住宅」の耐震診断調査の事例写真です。診断調査では屋根・外壁・2階天井裏の小屋組み・1階天井裏の床組みを見ることで「手抜き工事」の状況が一目瞭然です。具体的には柱と梁の取り合い部の接合金物や梁の継手部分の補強金物が省略されています。1階床下では工事中のゴミを片付けずにしていることが多々あります。酷い事例ではコンクリートブロッ塀のガラを床下全体に捨てていた状況には呆れました。診断調査で特に問題なのは基礎です。まともな基礎に出会ったことがありません。「無料点検業者」に耐震診断調査を依頼して耐震工事を行って安心されていた方々から耐震診断調査を依頼された事例写真です。

屋根(瓦葺き):棟瓦(半円)とのし瓦(四段平積み)の結束線が結束されていない(地震時にズレて落下の危険性大)
       :漆喰の剝がれ(雨漏りのリスク有り)
屋根(カラ-ベストコロニアル葺き):屋根の塗装時期をかなり経過(雪染め金具なし)棟のカラ-鉄板に錆び発生(穴が開いている)・
                 :使用されていないTVアンテナ(悪徳点検業者が格安撤去を口実に訪問・地震の不安を煽って営業)
屋根(カラ-鉄板葺き):屋根の錆び発生(塗装時期をかなり経過)
           :使用されていないTVアンテナ(悪徳点検業者が格安撤去を口実に訪問・地震の不安を煽って営業)
外壁(モルタル塗り壁):外壁塗装(アクリルリシン)の時期をかなり経過。
           :外壁のクラック発生(耐震性が低い建物であり地震時の揺れが大きい・大きなクラックが発生)
2階小屋組:小屋梁の接合金物(羽子板金物のボルトを省略)・断熱材にカビ発生(断熱材の充填材の施工不備)
2階小屋組:母屋(左側)と小屋梁の継手部分(継手補強金物省略)・継手部分の隙間有り
2階小屋組:棟木を受ける小屋束の寸法ミス(小屋束下の隙間を埋めた木材)
2階床組:筋交いの取り付け不適切(柱と梁に取り付くように施工)・梁の接合金物(羽子板金物のボルトを省略)
1階床組:床束と束石の位置がズレている・大引と床束と交点の接合補強金物を省略・束石が地面に半分埋まっていない(横にズレる)
    :根がらみ貫(床束の足元をつなぐ板材)省略・床板下に断熱材省略。
1階床組:束石の設置方法(地震時に束石が転倒する危険性大)
1階床組:束石の設置方法(地面に埋まっていない・地震時の横にズレる)
    :地盤の地割れ(原因は盛土後に地盤の突き固めを行わずに直ぐに建築工事を行ったこと。

1階床下:コンクリ-トブロック塀を解体したガラを建て替え建物の床下全体に捨てていた状況(診断調査を依頼したTさんはまさかと落胆)
1階床組:束石を省略・大引と床束と交点の接合補強金物を省略・根がらみ貫(床束の足元をつなぐ板材)省略・床板下に断熱材省略。
    :点検業者の床下調湿剤(白い石)を敷く面積と厚さが不足(土が見えて効果なし)・床下全面に敷く必要がある(最低厚さ5cm)
1階床組:基礎のクラック(基礎に鉄筋が入っていない)・床下換気口の角に隙間有り(小動物の進入リスク有り)
    :点検業者の床下調湿剤(白い石)を敷く面積と厚さが不足(土が見えて効果なし)・床下全面に敷く必要がある(最低厚さ5cm)

基礎:基礎底盤の厚さ5cm(最低12cm)・捨てコンクリ-ト省略・割栗石省略
基礎:基礎底盤出幅が省略・捨てコンクリ-ト省略・割栗石有り