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イベントの住宅相談コーナーで相談員として相談を終えるそのとき、30代男性Mさんが相談に来ました。条件付き建売住宅を購入後、半年経過した頃に床の傾斜が酷く、台所の換気扇はシャツターが閉まらない、アルミサッシの開閉がスムーズに動かないなどの不具合がありました。
売り主にこの状況を伝えるとこの程度でクレ-ムを言うのは初めてという態度。施工者はこれまでも大手住宅メーカーも問題ないと強気な態度でした。Mさんはストレスが重なり、家族(夫婦・幼児2人の4人)にもいらいらが伝わり「それなら相談してみたら」とのことで来られたそうです。

売主との話し合いは1年8ヶ月もかかり、瑕疵の調査結果、敷地は盛土を40cm行っているのに、突き固めせずに基礎工事を行った結果、不等沈下の初期現象として床下換気口部分に亀裂が、床には不陸が生じていました。基礎工事の手抜きは酷く、「基礎底盤の厚さ12cmに対して8.5cm・基礎底盤下の捨てコンクリ-ト厚さ5cmを省略・捨てコンクリ-ト下の割栗石厚さ12cm省略して砕石4.5cm」となっていたので指摘。後日、現況の基礎でも問題ないと売主の下請け建築士事務所がでっち上げの数字で計算していることを指摘すると、何も言えずに売主はギブアップしました。そのほか2階小屋組と床組(2階・1階)の補強金物の欠落がありました。瑕疵部分の対策は建物の不等沈下を押さえるため、基礎立上りにアンカーを打ち込み土間コンクリートで施工可能範囲を施工・軸組の補強金物の欠落を施工しました。

1階床下:床下の残材を未処理・左側の束石は地面上のモルタルに設置(不適)

1階床下地面:敷地の盛土を突き固めいない

1階床組:束石と床束の位置ずれ(不適)大引と床束の接合金物の省略(不適)・束石を地面上のモルタルに設置(不適)

2階小屋梁:羽子板金物のボルトの省略(不適)

2階軒桁の継手:補強金物の省略(不適)